
中小企業のIT活用がうまくいかない本当の理由
はじめに
本記事は「中小企業のためのIT・AI活用準備ガイド」シリーズの第3回です。
中小企業におけるIT活用は、ここ数年で「コスト削減のツール」という見方から「生存をかけた経営戦略」へと位置づけが大きく変化してきています。
IT活用がITガバナンスを伴って経営戦略と連携した形になっていますか?と問われて、さまざまな意味でドキッとする中小企業の経営者の方は多いのではないでしょうか?
もちろん、すぐに「ITガバナンスだ!戦略だ!」…もちろん「DXだ!」も同じです…と言ってIT活用を進めようとしても無理があるのは承知していますので、IT活用の身近な話から「IT活用がうまくいかない本当の理由」についての話を今回はしたいと思います。
「うちはIT活用はもううまくいっている!」という方も、もう一度確認する意味で構いませんので、どうか目を通していただければと思います。
身近な話としての「はじめに」
「業務を効率化するために、新しいITツールを導入した」
「顧客管理や販売管理のシステムを入れた」
「社内の情報を一元管理しようとした」
「紙やExcelで行っていた仕事を、クラウドサービスへ移した」
ところが、しばらくすると次のような状態になってしまう。
- 一部の担当者しかITシステムを使っていない
- 新しいITシステムと従来のExcelを両方使っている
- 入力する情報や使い方が担当者ごとに違う
- 部署ごとに別の顧客情報や商品情報を持っている
- 現場から「前のやり方の方が早かった」と言われる
- 例外的な案件は、結局メールや口頭で処理している
- 蓄積したデータを集計しても、数字が合わない
- 何のために導入したのか、いつの間にか曖昧になっている
思い当たることはないでしょうか。
こうなると、
「このITシステムは自社に合わなかった」
「もっと高機能な製品を選ぶべきだった」
「パッケージ製品ではなく、オーダーメイドで作ればよかった」
「中小企業には本格的なIT活用は難しい」
「結局、現場が新しい仕組みを使いたがらない」
と考えたくなることもあったのではないでしょうか?
もちろん、選んだ製品が業務に合っていなかったケースもあります。
設計、開発、導入支援、社内教育が不十分だったケースもあるでしょう。
しかし、中小企業のIT活用がうまくいかない理由を、製品の機能や現場の抵抗だけで説明しようとすると、本当の問題を見落とします。
多くの場合、問題はITシステムを選ぶ前から始まっています。
業務がどのようなタスクで構成されているのか。
各タスクで何を受け取り、何を行い、何を判断し、何を次のタスクへ渡すのか。
顧客、商品、取引先、社員など、企業のリソースを表現する基幹データが会社共通のものとして整えられているのか。
こうした前提が曖昧なまま、先にITシステムを導入してしまっているのです。
この記事では、中小企業のIT活用がうまくいかない本当の理由と、ITシステムを業務成果につなげるために必要な準備について説明します。
IT導入とIT活用は同じではない
まず区別しておきたいのは、ITを導入することと、ITを活用することは同じではないという点です。
IT導入とは、ITシステムやITツールを利用できる環境を用意することです。
たとえば、次のようなものがあります。
- 販売管理、会計、人事、顧客管理などの基幹システム
- チャットやグループウェア
- 問い合わせ管理システム
- RPA
- ノーコード・ローコードツール
- データ分析ツール
- 各業務に特化したクラウドサービス
契約し、アカウントを発行し、初期設定を行えば、ITシステムは利用できるようになります。
しかし、利用できる状態になっただけでは、IT活用とは言えません。
IT活用とは、基幹システムやその他のITシステムを業務に組み込み、企業にとって必要な成果につなげることです。
営業管理システムを導入しても、営業のどの情報を管理するのかや、営業のステータスをどう定義するのかが決まっていなければ営業活動に活用できるとは限りません。
チャットを導入しても、重要な決定をどこへ残すのかが決まっていなければ、情報は流れていきます。
ファイル共有サービスを導入しても、保存場所やファイル名、最新版の管理方法が決まっていなければ、探す手間は減りません。
ワークフローシステムを導入しても、承認条件や例外時の処理が曖昧なら、システム外の確認が残ります。
ITシステムは存在している。
利用料も払っている。
担当者も操作している。
それでも業務の成果につながっていないのであれば、IT導入で止まり、IT活用まで進めていない可能性があります。
IT活用がうまくいかない中心的な原因は、業務構造の不足
中小企業のIT活用がうまくいかない中心的な理由は、ITシステムの性能不足だけではありません。
業務が、ITで扱える形に構造化されていないことです。
よく「要件をまとめきれなかった」とITシステム導入後に聞くことがあります。
要件は業務・事業・会社・業界・社会の変化によって変わるものです。
そういった予測不可能な変化への対応を考慮して「変化するもの」として要件をまとめるには業務の構造化がすすんでいなければ到底無理です。
「現在の要件と変化への対応」が要件定義ですから、業務構造が不足している中で「要件をまとめきれなかった」は当たり前なのです。
ITシステムが活用に結びつかないのは、「現在の要件と変化への対応」が整理できないことが大きな原因であり、整理できない要因の中心が「業務構造の不足」といえます。
業務構造化とは、単に業務フロー図を作ることではありません。
業務の目的を確認し、その業務を構成するタスクと、タスク同士のつながりを明確にすることです。
タスクは以下のような構造を持っています。
入力は前タスクから引き継ぐデータや、マネージャーから伝えられる前提や条件です。
想定される出力がなければ作業の方向性が多方向に向かうことになるかもしれず、作業のクオリティを保てないかもしれません。
実際の出力は次工程タスクで使える形になっていないといけません。
実際の出力と想定出力には差分がある前提を持つ必要があり、差分はマネージャーに全体の修正の為の情報として使ってもらわないといけません。
これらを事前に定義して、各タスクを繋ぐ定義=業務フローが構築されていてこそ、構造化された業務といえるのです。
これらの定義が無かったり、曖昧だったりすると、その部分は担当者の経験・判断・能力によって補われるしかありません。
属人化の原因はここにあります。
担当者が優秀であったり、業務の規模が小さければ、業務はそれでも回ります。
しかし、規模や複雑さが増したところでITシステムを導入すると…属人化により人間が補っていた部分をITシステムは補ってはくれませんので、業務に穴がいくつも空いてしまうことになるのです。
タスクの定義・タスクの関係や受渡しデータの定義…それらが定義されて初めて、ITは作業の代行、データ管理、業務フロー管理を安定して行えます。
IT活用の前に必要なのは、ツールに詳しくなることだけではありません。
自社の業務が、どのような構造で動いているのかを明らかにすることです。
業務構造化では、基幹データも同時に整える
業務を構造化するときは、タスク間で受け渡されるデータだけでなく、企業のリソースを表現する基幹データも整える必要があります。
現在の要件だけでなく、変化に対応できる要件定義でIT活用を考えるためには、企業のリソースの現在形と過去形を網羅した基幹データが業務構造化の核になります。
基幹データとは、企業が事業を行ううえで基礎となるデータです。
たとえば、次のようなものがあります。
- 商品・サービス情報
- 顧客情報
- 取引先情報
- 社員・担当者情報
- 組織情報
- 契約情報
- 価格情報
- 拠点情報
- 設備情報
- 勘定科目や支払条件などの管理情報
顧客マスター、商品マスター、社員マスターなどと呼ばれるものも、基幹データに含まれます。
一方、見積、注文、問い合わせ、請求、入金、出荷、対応履歴などは、業務を進める中で発生するデータです。
これらを、基幹データに対して「業務データ」と呼びます。
こうした業務データは、基幹データと結びつくことで意味を持ちます。
たとえば、受注データだけがあっても、どの商品を、どの顧客が、どの条件で購入したのかが分からなければ、次の業務や経営判断には十分に使えません。
問い合わせ履歴があっても、どの顧客の、どの商品や契約に関する問い合わせなのかが分からなければ、正確な対応へつなげられません。
業務のタスク間でデータを受け渡すときにも、基幹データが共通の前提になります。
ところが、中小企業では次のような状態が起きることがあります。
- 営業部と経理部で異なる顧客番号を使っている
- 同じ会社が複数の名称で登録されている
- 「株式会社」の有無や全角・半角が統一されていない
- 部署ごとに別の顧客マスターを持っている
- 営業部と製造部で商品名や商品コードが違う
- 顧客と見込み顧客の区別が曖昧
- 退職した担当者の情報が残っている
- 契約中かどうかを個人のExcelで確認している
- 標準価格と個別契約価格の関係が整理されていない
この状態では、各担当者が同じ顧客や商品について話しているつもりでも、参照している情報が違います。
どれだけ業務フローを整えても、その中を流れる基幹データが部署や担当者ごとに異なれば、業務は安定してつながりません。
また、基幹データは基幹システムだけで使うものではありません。
顧客管理システム、問い合わせ管理システム、会計システム、ファイル共有、データ分析ツールなど、複数のITシステムで共通して参照される場合があります。
各ITシステムが別々の顧客情報や商品情報を持っていれば、システム同士を連携しても情報が正しく結びつきません。
そのため、業務構造化では次の二つを並行して進めます。
- タスク、判断基準、完了条件、データの受け渡しを整理する
- 企業のリソースを表現する基幹データを会社共通のものとして整える
基幹データの整備は、ITシステム導入の最後に行う単純なデータ入力や移行作業ではありません。
どの情報を会社共通の基幹データとするのか。
誰が新しく登録するのか。
誰が変更や削除を承認するのか。
重複や表記揺れをどう防ぐのか。
部署や担当者ごとに別のマスターを持たないために、どう管理するのか。
これらを決め、継続的に維持する活動です。
基幹データを整えるには、時間も費用もかかります。
しかし、ここへ時間と費用をかけることは、遠回りではありません。
中小企業がITを会社全体で活用するための重要な投資です。
業務構造や基幹データを整えずにITシステムを導入すると何が起こるか
業務構造や基幹データを整えないままITシステムを導入すると、さまざまな弊害が生じます。
大きく分けると「業務上の弊害」と「定着失敗」に分類できます。
一つひとつは小さな運用上の問題に見えるかもしれません。
しかし、それらは個別の問題ではなく、ITシステムを業務へ組み込む前提が不足していることから生まれている場合があります。
いくつかの例を見ていきましょう。
「うちはそんな段階は超えてうまくつかえているよ」という方もぜひ一度目を通してみてください。
- 業務上の弊害その1 入力や確認の作業が増える
- 業務上の弊害その2 データがつながらない
- 業務上の弊害その3 集計した数字が合わない
- 業務上の弊害その4 例外処理がITシステムの外へ追い出される
- 定着失敗その1 ITシステム上の情報が信用されなくなる
- 定着失敗その2 現場で使われなくなる
業務上の弊害その1 入力や確認の作業が増える
新しいITシステムへ入力しても、従来のExcelや帳票を残す必要がある。
ITシステム上の情報だけでは不安なので、メールやチャットでも確認する。
複数のITシステムへ同じ情報を入力する。
本来は作業を減らすためのIT導入が、入力先や確認手順を増やしてしまいます。
二重入力は、その代表的な例です。
ただし、現場が単に古いやり方へ固執しているとは限りません。
新しいITシステムだけでは業務を完了できないため、従来の方法を残している可能性があります。
業務上の弊害その2 データがつながらない
営業管理システムと会計システムで、同じ顧客の名称や番号が違う。
商品管理と受注管理で、商品コードが一致しない。
部署ごとに別の顧客マスターを持っている。
この状態では、ITシステム同士を接続しても、データを正しく結びつけられません。
自動連携を行う前に、人がデータを確認し、修正し、対応関係を判断する作業が必要になります。
業務上の弊害その3 集計した数字が合わない
売上、案件数、顧客数、対応件数などを集計しても、部署やITシステムによって結果が違う。
同じ顧客が重複して登録されている。
ステータスの意味が担当者によって違う。
入力されていないデータがある。
このような状態では、どの数字を信用すればよいのか分かりません。
ITシステムへデータを蓄積していても、経営判断や業務改善に使えない状態になります。
業務上の弊害その4 例外処理がITシステムの外へ追い出される
通常のケースはITシステムで処理できても、少し異なるケースが発生すると対応できない。
その結果、メール、チャット、口頭、個人のメモなど、ITシステムの外で処理されます。
例外対応の経緯が正式な記録として残らず、同じような問題が起こるたびに、担当者が最初から判断し直すことになります。
定着失敗その1 ITシステム上の情報が信用されなくなる
入力方法が人によって違う。
基幹データに重複や誤りがある。
必要な情報が入っていない。
更新されているか分からない。
この状態になると、現場はITシステム上の情報を信用しなくなります。
担当者本人へ直接聞く。
別のExcelを確認する。
念のためメールの履歴を探す。
ITシステムが情報確認の出発点ではなく、確認先の一つにすぎなくなります。
定着失敗その2 現場で使われなくなる
こうした問題が積み重なると、ITシステムを使うことで仕事が増えるように感じられます。
入力作業が増える。
確認先が増える。
例外処理の手間が増える。
それでも業務の成果は変わらない。
これでは、「使ってください」と言われても定着しにくいでしょう。
現場がITに抵抗しているのではなく、ITを使うことで業務が成立しにくくなることを避けている可能性があります。
ITシステムが使われないことは、原因ではなく結果かもしれません。
操作研修や利用ルールを強化する前に、そのITシステムが業務の構造に沿っているか、基幹データが会社共通のものとして整っているかを確認する必要があります。
IT活用を成功させるには、業務構造と基幹データから始める
では、中小企業がIT活用を進めるとき、どこから始めればよいのでしょうか。
最初に行うべきことは、製品比較ではありません。
現在の業務構造と基幹データを整理することです。
これは、現在の要件の整理と今後の変化に対応するための整備です。
1. IT活用の目的を明確にする
まず、IT活用によって何を改善したいのかを明確にします。
「DXを進めたい」
「業務を効率化したい」
「情報を一元化したい」
だけでは、まだ具体的ではありません。
たとえば、
- 問い合わせの対応漏れを減らしたい
- 請求書作成にかかる時間を短縮したい
- 担当者が不在でも顧客対応を継続できるようにしたい
- 営業案件の停滞を責任者が把握できるようにしたい
- 売上が増えても同じ人数で対応できる範囲を広げたい
- 経営判断に必要な数字を正確に把握できるようにしたい
といった形で、業務や経営上の変化として表現します。
2. 対象業務をタスク単位で整理する
対象業務が、どのようなタスクで構成されているかを整理します。
誰が、何を受け取り、何を行い、何を判断し、何を次に渡しているのか。
「営業業務」「請求業務」といった大きな単位で見るだけではなく、実際に仕事を動かしているタスクまで分解します。
3. タスク間で受け渡すデータを整理する
各タスクで、どのデータを受け取り、何を追加・変更し、次のタスクへ何を渡すのかを確認します。
データの項目だけでなく、次の内容も整理します。
- 入力する人
- 入力するタイミング
- データの形式
- 保存場所
- 更新する人
- 利用目的
- 次の受け渡し先
- 完了条件
タスクの出力データが、次のタスクの入力データになります。
この受け渡しが定義されることで、業務は人の記憶だけに頼らず、再現可能な形でつながります。
4. 判断基準と例外対応を整理する
ITシステムは、定義された条件に沿って処理することを得意とします。
そのため、各タスクで何を基準に判断しているのかを整理します。
通常のケースは何か。
どの条件から例外として扱うのか。
例外時は誰が判断するのか。
ITシステムで進めず、人へ引き渡す条件は何か。
すべての判断をITへ任せる必要はありません。
共通化できる部分と、人が判断すべき部分を分けることが重要です。
5. 基幹データを会社共通のものとして整える
業務構造の整理と並行して、企業のリソースを表現する基幹データを整えます。
- どの顧客情報を会社共通の情報とするのか
- 商品やサービスをどの単位で管理するのか
- 顧客番号や商品コードをどのように付けるのか
- 誰が新しい基幹データを登録するのか
- 誰が変更・削除を承認するのか
- 重複や表記揺れをどう防ぐのか
- 部署や担当者ごとに別のマスターを持たないために、どう管理するのか
基幹データは一度整理すれば終わりではありません。
新しい顧客、商品、社員、拠点、契約が増えるたびに更新されます。
そのため、データの内容だけでなく、維持する運用も決める必要があります。
6. ITに任せる役割を決める
業務構造と基幹データを整理したうえで、ITに何を任せるかを決めます。
ITが得意とする主な役割は、次のようなものです。
- 定型的な作業の代行
- データの保存・検索・集計
- タスクの進行管理
- 条件に応じた通知
- 担当者間の情報連携
- 定義されたルールに沿った処理
- 複数のITシステム間でのデータ連携
すべてをIT化する必要はありません。
ITに任せる部分と、人が判断する部分を分けます。
ここまで整理することで、初めて必要なITシステムや機能が見えてきます。
IT・AI活用 Ready状態をつくってから、必要なITシステムを選ぶ
株式会社ワザーップでは、ITやAIを業務で活用するための前提が整った状態を「IT・AI活用 Ready状態」と呼んでいます。
IT・AI活用 Ready状態とは、業務を構成する各タスクが、内容と受け渡し方の定義されたデータによって連携している状態です。
各タスクについて、
- 何を受け取るのか
- 何を行うのか
- 何を判断するのか
- 何を次のタスクへ渡すのか
- どのような状態を完了とするのか
が整理されています。
中小企業がIT活用を進める場合には、この業務構造の整理と同時に、会社共通の基幹データを整えることも重要です。
業務構造が整っていても、顧客、商品、社員などの基幹データが部署や担当者ごとに異なれば、ITシステム同士も正しくつながりません。
反対に、基幹データだけを整えても、そのデータをどのタスクで使い、誰が更新し、次のタスクへどう渡すのかが決まっていなければ、IT活用にはつながりません。
業務構造を整える。
基幹データを整える。
両方を維持する運用を決める。
そのうえで、ITに任せる役割を明確にする。
ここまで含めて、IT・AI活用の準備です。
IT・AI活用 Ready状態については、以下の記事で詳しく解説しています。
AI活用についても、同じように業務側の前提整理が必要です。
まとめ:IT活用の失敗は、システムを選ぶ前から始まっている
中小企業のIT活用がうまくいかないとき、原因は導入したITシステムだけにあるとは限りません。
多くの場合、導入前の段階で、次の内容が曖昧になっています。
- IT活用によって何を変えたいのか
- 対象業務がどのタスクで構成されているのか
- 各タスクで何を受け取り、何を行い、何を出力するのか
- タスク間でどのデータを受け渡すのか
- 各担当者が何を基準に判断しているのか
- 通常対応と例外対応をどう分けるのか
- ITにどの役割を任せるのか
- 会社共通の基幹データは何か
- 基幹データを誰が作成・更新・管理するのか
- 部署や担当者ごとに別のマスターを使っていないか
この状態で基幹システムやその他のITシステムを導入すると、現場は不足している部分を人の記憶、Excel、メール、チャット、口頭確認で補います。
その結果、同じ情報の複数入力、確認作業、システム外での例外処理、データの不一致、集計結果のずれなどが発生します。
ITシステム上の情報が信用されなくなり、現場では従来の方法が残ります。
そして最後には、「このITシステムは自社に合わなかった」「現場が使ってくれなかった」という結論になります。
しかし、本当の問題は、ITシステムの機能不足ではなく、ITシステムが機能するための業務構造と基幹データが整っていなかったことかもしれません。
だから、IT導入を否定する必要はありません。
IT活用の順番を変える必要があります。
まず、業務の目的を明確にする。
業務をタスク単位で整理する。
タスク間のデータ受け渡し、判断基準、完了条件を定義する。
同時に、企業のリソースを表現する基幹データを会社共通のものとして整える。
そのうえで、ITに任せる役割を決める。
最後に、必要なITシステムを選ぶ。
すでにITシステムを導入しているものの効果を感じられない場合も、新しいITシステムを導入する前に準備を進めたい場合も、まずは次の二つを確認することが大切です。
- 自社の業務は、タスクとデータの受け渡しが整理されているか
- 自社の基幹データは、会社共通のデータとして整えられているか
株式会社ワザーップの「IT・AI活用準備SWITCH」では、特定のITシステムやITツールを先に選ぶのではなく、現状業務を可視化・分析し、IT・AI活用の前提となるReady状態を整えます。
IT活用の効果を最大限に引き出したい方は、是非「IT・AI活用準備SWITCH」のご利用をご検討ください。






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